ハロウィン・・・て何?
近年、10月の終りが近付くと、街ではお化けカボチャグッズが並ぶようになりました。
それが『ハロウィン』であって、アメリカのお祭りだという事は分かっていても、
その詳細は???
正直言って、私、お祭り・面白いイベント事大好きです(そんなに騒ぎはしないけど:笑)
でも、ただメディアに踊らされてしまうのは嫌なので、ちょっと探ってみる事にしました。
■ハロウィンとは西洋の「お盆」のようなもの、とよく言われるけど・・・
キリスト教の万聖節(11月1日)の前夜祭の事で
「All Hallows’ Eve」「All Hallows' Evening」とも言われています。
しかし、元々ハロウィンはキリスト教関係だけの行事ではなく 「古代ケルト」「古代ローマ」「キリスト教」この3つが融合されて、
現在のお祭りの姿になったのだそうです。
古代ケルトの暦では、10月31日は大晦日。
この夜には死者の魂が舞い戻り、悪霊や魔女が彷徨い出て人々に危害を加えると信じられていました。
その為、人々は家の食べ物を集めて捧げ物としたり、かがり火を炊いて悪霊を追い払おうとしたそうです。
これがベースとなり、その後のローマ帝国の侵略により古代ローマの収穫祭と融合し、キリスト教(カトリック)の万聖節とが混ざり合って
少しずつ現在の姿になっていった、という事です。
ただし、現在は宗教的な意味合いは殆んど無くなっているそうですが・・・
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【万聖節】
英語で All saints' day (全ての聖人の日)といって、
数々の聖人達全員をまとめてお祭りする日です。
【ケルト】
古代ヨーロッパの先住民族。
超自然的存在や魔力が信じられていたドルイド教を信仰していたそうです。

■仮装したり、子供達が家々をまわりお菓子をねだるのは?
仮装は、彷徨い出た悪霊や魔女を恐れる人々が、自分もお化けのふりをして悪霊に取り付かれないように、あるいは霊を驚かせて追っ払おうとしているのだそうです。
「Trick or treat (いたずらかお菓子か)」と言いながら仮装した子供達が家々をまわるのは、
9世紀ヨーロッパの「Souling」という風習が起源になっているそうです。
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【Souling】
キリスト教初期の風習で、万聖節に亡くなった者へ祈りを捧げる約束のかわりに
soulcakes(魂のケーキ)と呼ばれるものを乞い、家々を回るのだそうです。

■お化けカボチャは何のため?
お化けカボチャの提灯「Jack o' lantern」「Jack of the Lantern」
こちらは、アイルランドの民話からきているそうです。
ケチで悪戯好きな飲兵衛(そりゃ最悪だ)ジャックと悪魔のお話です。
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その物語を詳しく挿絵付きで書かれている
こちら→ http://www.jack-o-lantern.com/ のサイト
があったのですが、悲しい事に英語で・・・(TT)
でも、面白そうだったので、無い語学力と翻訳サイト(99%翻訳サイト^^;) を駆使して話をまとめてみました。
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昔、アイルランドにジャックというケチで大酒飲みの鍛冶屋がいました。
あるハロウィンの夜、しこたま酒を飲んで酔っ払っていたジャックはパブで悪魔と出会い、魂を取られそうになります。
すると、ジャックは最後の一杯を飲ませてくれたら自分の魂をあげよう、と悪魔に言います。
悪魔が飲み代のために6ペンス銀貨に化けると、すかさずジャックは、その6ペンス銀貨を自分の財布に入れてしまいました。
ジャックの財布には銀の十字架が入っていたので、あ〜ら大変!悪魔は元の姿に戻ることが出来ません。
そこで、ジャックは悪魔に、10年間自分の魂を取らない事を約束させるのでした。
約束の10年が過ぎたある日、ジャックは道端でまたその悪魔と出会い、魂を取られそうになります。
今度は、あの木にあるリンゴを取ってきてくれたら自分の魂をあげよう、と悪魔に言います。
悪魔がリンゴを取ろうと木に登ると、またもやすかさずジャックは木に十字架を刻み、悪魔が下りて来れないようにしてしまいました。
そして今度は、二度と自分の魂を取らないように約束させたのでした。 (何ともずるがしこいヤツですね〜)
こんな生前の行いのせいで、何年か後ジャックが寿命で死んだ時にも天国へは入れてもらうことが出来ませんでした。
生前に悪魔と交わした約束(二度と自分の魂を取らない事)のせいで地獄へも入れてもらうことが出来ません。
そして、ジャックは闇の中を彷徨う事になるのですが、その時手にしているのが、地獄で悪魔にもらった火を入れた提灯 『Jack O’Lantern』 なのです。
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こうして、有名な怖い顔をしたお化けカボチャは、彷徨い続けるジャックの魂と悪霊を恐れさせ追い払う為に飾られるようになったのだそうです。
でも元はこの提灯、カブで出来ていたのだとか・・・
17世紀中頃、アイルランド移民がこの習慣と共にアメリカへやってきてから、より細工のしやすいカボチャの提灯へと変わっていったのだそうです。
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2003.10 記 |
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